タブブラウザ推奨委員会
「なんだ、まだあるのか?」
「是非聞きたいことがあるんですが」
「さっさと言え、俺は眠い」
「ええとですね、それはマントですか?」
「あぁ?見りゃ判るだろ。マント以外の何に見えるってんだ?」
「い、いえ。何の役に立つのかなぁって」
「は、相変わらず能なしの
ハダカアシナシ野郎が。
これはな、俺がただのブタじゃねぇことの証なんだよ」
「はぁ・・」
「とぅ!」
「はわぁ、とん、飛んだ!?」
「俺の人生の師が言ってたぜ、『飛ばねぇブタはただのブタだ、飛んでもブタはただのブタだ』ってな」
「それだと、めるてぃ様もただのブタですが・・」
「はうぁ!間違えたじゃねーか、こんちくしょう!『ブタもおだてりゃ空を飛ぶ』 だ」
「え、ということは・・?」
「俺はただのブタじゃねぇ。おだてられてるブタってことよ!」
「・・・(それって自慢することかなぁ)」」
「で、まだあんのか?」
「はい、次はですね、その棒・・」
「これは剣だ!」
「わわ! 危ないですよ」
「安心しろ。最近研いでねぇからナマクラだ」
「ほ・・」
「まぁ斬殺の代わりに撲殺が出来るってことだな」
「・・・そ、それはすごいですね。ところで、何で剣を持ち歩いてるんですか?
「確かに俺はただのブタじゃねぇ。しかし、人間共は俺もただのブタだと勘違いして、虎視眈々と狙ってやがる」
「狙うって、なにを?」
「肉に決まってんだろ! これの俺の引き締まってスイートでコクのある肉をヨダレを垂らしながら狙ってんだよ」
「・・(自分の肉を食べたことあるのかなぁ)」
「だから剣が必要って訳よ」
「なるほど、身を守るためですね」
「そいつはちょっと違うな。時にお前今まで豚肉を食ったことは?」
「え?そりゃ有りますけど」
「ちょ、なにをするんですか」
「お前に食われたのはただのブタとはいえ、俺の同族。その恨み、今晴らす時!
死ねぇ、このマタマタ野郎!!」
「ぐべぇ!!!」
「ふふふ、この剣は身を守るためじゃなくて、人間共への恨みを晴らすためのものよ。
どうだ、豚バラ一文字の切れ味は」
「げはぁ・・切れてないです・・かち割れてます・・」
「・・う〜ん、脳みそこぼれてきたな」
「つ、次の質みょんなんでしゅが」
「(よく生きてるなぁ。やっぱあれか、能なしは頭なんか使わないで
脊髄反射で生きてるってことか。なるほどな)」
「その胸の・・」
「ん、これのことか?」
「そ、それは一体なんですか?」
「見りゃ判るだろ」
「もしかして、乳バンドですか?」
「そりゃ何年前の言い回しだよ。ブラジャーだろうが、ナウでポップなヤングの言い方ならよ!」
「ナウでポップとか、最近言わないです」
「な、なにぃ!・・・そうなのか?」
「はい」
「じゃぁ『イマ〜い』とか『モボ』は?」
「ますます言わないです」
「・・ち、俺の言語感覚は時代を遙か先取りしちまったってことかよ」
「話、戻していいですか?」
「おう」
「なんでブラジャーなんですか?」
「てめぇ、ブタだからってハダカでいいとか思ってんな?」
「いや、だって、下はなんにもはいてないし・・」
「な、なんか深い意味があるんですか」
「あるに決まってるだろ。ブタにはブラジャーだろうが」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・は!」
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「も、もしかして・・」